責乱雲

扉を開けて纏わりつく湿度
見上げれば垂れ込める鼠色
この季節になると思い出す
あの日の痛みを思い出す

なんとなく年だけを重ねて
なにもなくずっと一緒だと
思ってた君が告げた
遠く眩しい夢の話

「すごいね」とか
「がんばれ」とか
空っぽの言葉は霧になって
自分の気持ちが見えなくなって
ぼくは ただ

降り出した雨に駆け出してって
全身を殴るしずく受けて
走ってずっと
ずっとずっと
このまま誰も知らないとこまで

行ってみたかった


画面越しの華々しい近況
ぼくの空は毎日鼠色
妬ましいとかじゃなくて
ずっと責め続ける自分がいる

応援して
背中押して
送り出すべきだったのに
何も分からない駄々っ子だった
そして もう

君に謝りたいからなんて
おこがましい事は言えないね
あの日から
ずっとずっと
刺さったままの棘を抜きたいだけ

とんだエゴなんだ


(いつの間にか大人になっていた
君の眩しさが目に痛くて
ぼくは目を逸らすことしか
できなかった できなかった
不安だったに違いないのに
君の気持ちを考えるほど
ぼくは大人じゃなかった
だけど 大事だった
淋しかったんだ)


「来週末そっちに用事があるから 飯でも行こうよ」
5年分の勇気で送ったメッセージ


「無色透名祭3」参加楽曲】
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