Stránka(ストランカ)

ふと 命の終わりに恐れ覚えたなら
「私の見ている世界はどうなるのだろう」
書棚を 街並みを そして貴方をご覧なさい
もういない人が 確かにそこに“在る”から

貴方の人生(せかい)が閉じても ひとり またひとり
ページを捲り 語り継ぐから
貴方を記憶に記したひとり またひとり
ページを綴じ直し続いてゆく

もし 何も残せはしないと感じても
何も作らない人生が無為に見えても
貴方が暮らし 歩み この星のどこかを変えた
軌跡(しるし)は残る 無にはならない 決して

貴方の人生(いのち)が閉じても 世界はまわり
あまねく陽はまた昇るけれど
貴方の刻んだページはひとつ またひとつ
この星に連なってゆくから

いのちは星のかけらで出来ている
はるか昔に砕けた星の
貴方も星のかけらで出来ている
いつか終わりの先で新たな 星になる


【解説】
「ボカロ民族調曲投稿祭2025」参加楽曲
Music/Lyrics/Movie/Tin Whistle:赤井香本
Vocal:Mai/重音テトSV/Ryo(SynthesizerV2)
Illustration:公式素材(眠木める様Aifa様)/赤井香本
Photo:NASA/Adobe

「Stránka(ストランカ)」はスロバキア語で「ページ」の意味。
ひとりの生涯が閉じても、本の頁を綴じ直すように、物語は続くのです。
我々の血中で酸素を運ぶ鉄は、恒星内部の核融合で作られます。水素から順に重い元素を作り、鉄を作るに至ったとき、恒星は重力に耐え切れず崩壊に向かいます。そうして飛び散った物質から地球ができ、生命が生まれました。我々はみな星の子であり、個体が滅びても元素は残るのです。これは生命の有限性に対する自分なりの答えのひとつです。

大好きなPagan Folkを目指しました。マンドーラやウード等マンドリン系の音色が欲しかったのですが、近いのがダルシマーだったので、ダルシマー風奏法とギター風奏法の二役になっています。バウロンも無かったので和太鼓をいじって代用。所々のティンホイッスルは自分で吹きました。
© 2007 よこ